大判例

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東京高等裁判所 昭和62年(ラ)622号 決定

民事執行法一八八条により準用される同法七四条によれば、売却許可決定によって自己の権利に影響を受ける者が右決定に対して執行抗告をすることが許されるのは、その決定により自己の権利が害されるときに限られるのであって、単に事実上の損害を被るというだけでは執行抗告をすることは許されないものと解すべきであるところ、抗告人の抗告の理由は、ひっきょう、本件建物がその敷地について転借権の存在することを前提として売却されると抗告人所有の右敷地の価額が下落するというに帰着するのであるが、右転借権の存否は本件競売手続に拘わりなく、実体的に決せられるべきものであるから、抗告人の主張する損害は事実上の損害にとどまるものというべきであり、抗告人には抗告の利益がないものといわざるをえない。

(中村 篠田 関野)

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